報告日:2016年11月12日
子ども達に野球を教えている頃にこんな事が有りました。初めて野球をするとの事でグローブとボールを渡し「投げて」と声をかけるとその子どもはグローブとボールの両方を投げて来ました…私は思わずビックリして「ボールを投げないと…」との問いかけに子どもは「投げてと言ったから両方投げたんだよ」…と答えました。
指導者はここでどう感じるのでしょうか…
この子は使い物にならないと感じるのか、グローブを手にはめる事を教えられなかった自分に気づくのか…ここが大きなポイントです。自分が野球の経験者の場合はグローブは手にはめる事は分かり切っている先入観で指導をしてしまいます。しかし真っ白な子どもは投げてといったから両方投げました…決して間違っていません。
ここでの対応がその子どもの野球に対する道を分ける事にも繋がります。
野球を知った子を指導する事は野球経験者の指導者にとっては教えやすく強いチーム作りもできます…しかし真っ白な子ども達を1つから育てて社会にでてからもグランドで野球に携われるよう導いて行く事も立派な指導者ではないでしょうか…と考えます。沢山の引き出しを兼ねそろえる事は指導者としてはとても大切であり我慢の連続でもあります。
そして指導者も子ども達から自ら学ぶ事が多い事を決して忘れてはなりません…社会に出て職場の部下を育てたり同僚とのチーム作りにも同じ事が言えると思います。
当時のその子どもは今ではチームの中心となり活躍され嬉しい限りでもあり、今の私にとっても当時の子どもの気持ち・自分の今後進むべき道にも役立ち支えともなっています。
志学館大学グランドにて